この記事は医師の個人型確定拠出年金(iDeco)についての記事です。
関連記事:何をすれば良い?医師の老後資金の作り方
この記事は以下のような方に読んで頂ければと思います。
✓確定拠出年金って何?
✓医師の平均年収だとどれくらいの節税効果なのか?
✓具体的に費用はかかるのか?実際に運用した場合どうなの?
✓始め方がわからない
目次
iDeco(個人型確定拠出年金)を簡単に説明します
投資信託や定期預金などの金融商品を自分で選び、運用して将来の私的年金を作るための制度です。

自分で行う年金制度なので、政府も税金面で優遇してくれたりメリット・デメリットがあります。
なぜ医師にオススメなの?
節税になる
これが一番のメリットかと思います!
公務員なのか等の区分によって掛金の上限があるので節税できる金額は違います。
勤務医の場合、区分により12,000円~23,000円/月の上限で掛金の幅があります。

医師の平均年収で考えると図の赤枠のところです。
✓月12,000円を運用→61,920円×30年=1,857,600円の節税
✓月23,000円を運用→118,680円×30年=3,560,400円の節税
受取時は退職金扱いになる
本来、サラリーマンが会社で退職金を受取る時は「退職所得控除」「公的年金等控除」が使えます。
退職金の一定金額までは非課税で受取れる制度です。
iDecoも同様に利用できるので、将来の税金面で有利で、転勤が多く退職金があてにできない医師にとってはありがたい制度です。
資金移動できる
医局所属の勤務医はローテーションで病院を異動になることがあると思います。
その時、一般的な会社の転勤とは違い病院を退職→就職という流れになります。
iDecoの場合、病院を異動したとしても今まで運用していたものをそのまま続けられることができます。(手続きが必要です)
しかし、転勤が頻繁だとその度に手続きをしないといけないため少々めんどうな側面もあります…
運用益が非課税
通常、投資の利益は20%の税金がかかりますがiDecoでの運用益には税金がかかりません(非課税)。
iDecoは老後資金を作る目的なので基本的に長期運用が前提だと思います。
多様な資産に分散し、少なくとも5年、できれば10年以上にわたって運用すれば高い確率でプラスのリターンをあげているという過去のデータがあることからiDecoを使って非課税で投資をする事はメリットのうちの一つだと思います。
こんなデメリットもあります
60歳まで引き出せない
原則、一旦始めたら60歳まで資金を引き出せません。
確かに60歳まで引き出せないのは少し怖いかもしれませんが、最低投資額は5,000円/月まで下げることができます。
将来受け取れる年金額が不明確
iDecoは自分で運用する商品を自分選ぶので将来もらえる年金額は不明確です。
しかし、「元本保証」の定期預金も選べます。
しかし、将来のお金の価値は変わっていきます。老後まで10年以上期間があればリスクを取って株式型のものを選ぶ必要があると思います。
関連記事:銀行預金にしか貯金してこなかった私が資産運用をはじめたワケ
手数料がかかる
iDecoをするのに手数料がかかります。
具体的な費用は以下です。
①初期費用:2,829円
②維持費:171円/月
③受取費用:440円(給付一回につき)
①の初期費用は加入時のみです。
注目点は②維持費です。171円/月なので年間2,052円の手数料がかかる計算です。
しかし、さきほどの節税額を加味すると手数料は抹殺できる計算です。
※他に「信託報酬」というコストもかかります。投資信託を管理・運用してもらうための経費として、投資信託を保有している間はずっと投資家が支払い続ける費用のことです。これは、iDecoじゃなくても普通に投資信託を買う時にもかかるコストです。
実際に運用した場合をイメージしてみました
シミュレーション
実際に運用した場合のシュミレーションをしてみます。

月12,000円を30年間、利回り3%で運用した場合→元本433万円に対して267万増える計算です。
iDecoだと267万円の利益に税金がかからないイメージです。
~3%まで:低リスクタイプ
3~5%:バランスタイプ
5~8%:積極運用タイプ
我が家の現在の運用状況
SBI証券にてiDecoを運用しています。
2017年から始めて毎月12,000円を積み立てて運用しています。

372,000円の元本に対して34,787円のプラスなので利回りは9.3%になります。
運用方法の考え方
我が家の場合、老後まで30年近くあるので他の資産状況を加味して株式100%の比率で積極的な運用をしています。
もちろん株式100%だと値動きは激しいので容易に損益はマイナスにもなります。
しかし、そもそも長期運用なので目先の損益は気にならず半年~1年に1回確認するかどうかです。
始め方【SBI証券での口座開設】
①口座の開設
②掛金と商品を選ぶ
③運用(基本的には放置)
ザックリこんな感じで進めていきます。
口座はネット証券から大手銀行など色々なところで開設できます。
手数料や商品のラインナップなど考慮してSBI証券か楽天証券がオススメです。
今回は私が運用しているSBI証券で説明していきます。
①口座開設

口座開設まで数カ月かかるので余裕もって申し込みするのがいいかもしれません。
SBI証券 個人型確定拠出年金にアクセス
②掛金・商品を決める
掛金は可能であれば節税を考慮して上限額まで拠出することをオススメします。
商品は株式・債券・定期預金など様々です。年齢や家族構成など人によってリスク許容度が違うので一概に「これ!」というわけにはいきません。

SBI証券では「どの商品を選べばいいの?」というお悩みに答えて、運用商品選びをサポートする「SBI-iDeCoロボ」というサービスがあります。

投資経験や年齢など色々な質問に答えて自分にあった商品を選んでくれるサービスです。
iDecoで投資する商品はパソコンひとつでいつでも変更できます。まずは、診断された商品で始めてみて値動きを体感するのがいいかもしれません。
そして運用していく中で自分に合ったもの選んでいくのも方法だと思います。
私も投資を始めた時は「これでいいかな?合ってるかな?」と不安でしたが、自分のお金が投資されているとなると一気に興味が沸きました。
③運用する
積立が開始されたら基本的に放置で大丈夫です。
年に1~2回見る程度で良いと思います。
※年末に個人型確定拠出年金の控除証明書が届くので確定申告の時に忘れずに申告しましょう。
まとめ
iDeco(個人型確定拠出年金)はデメリットもありますが勤務医にとってはメリットの方が大きいと考えます。
老後資金形成の方法のひとつになると思います。
また、iDeco言い換えるとつみたてNISAと同様に「投信信託」という商品を運用することです。
今後は「投信信託」の選び方やメンテナスの仕方など記事にしていきたいと思います。
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